
(1)ばね指の治療の基本
@モーニングアタックの回避を心がける。
モーニングアタックとは、「朝の一撃」と訳すと分かり易いです。
最近は花粉症で注目されています。花粉症では、朝、起床する時のクシャミ発作です。
寝ていた時の布団付近の暖かさと、立ち上がった時の部屋の冷気との温度差により、
鼻の粘膜が刺激を受け、クシャミが誘発され、その日の症状に影響していく。
そのため、クシャミをかみ殺したり、部屋の温度差を無くしたり、
ゆっくり立ち上がったりして、クシャミが出ない、または軽く治まるように、
自分の鼻粘膜をいたわりなさい、ということです。
Aばね指でのモーニングアタックとは
起床時、ばね指になっている指を、無理に伸ばさないことが最も重要です。
ばね指では、強く指を握ることで、コブ(結節)が靱帯から飛び出てしまいます。
その指を、無理に伸ばすと、飛び出たコブが靱帯と腱鞘を押し広げながら入り込むため、
摩擦性の強い炎症が生じ、激痛となります。
寝ている間にばね指になっていることが多いです。
(日中は意識することで、強く握らず、ばね指にさせないことに、心がけることができます。)
起床時のバネ指を、あわてて無理に伸ばすと、炎症(コブと靱帯に生じる傷)が大きくなります。
この、痛い「朝の一撃」をモーニングアタックと名付けました。
自然に、指が伸びるのを待つか、優しくいたわりながら伸ばすことが肝要です。
(2)治療方法
@モーニングアタックの防止
簡単です。
寝る前に、指が曲がらないように、外側(指の甲側)に、テープを貼れば完了です。
ばね指の状態では、痛くなくても、潜在的に、炎症が有ると考えます。
患部に冷湿布を貼って、寝ることもお勧めします。
A日中はバネ指にさせない。
日中は、コブを靱帯(輪状靱帯)から、外に出さないことが肝要です。
ばね指になるまで、強く握らないことです。
コブが輪状靱帯の中で移動しているだけでも、日常、ほとんどの事が出来ます。
B患部を押したり揉んだりしない。
まさに、素人療法は怪我の元です。
自分で傷(炎症)を強く、大きくしています。コブを自分で育てているのです。
C患部を温めすぎない
これも、素人療法は怪我の元です。
むやみに温湿布をしたり、お風呂で揉んだりするのは、
やはり、自分でコブを育てているのと同じことです。
D関係した筋肉の疲労をとる。
これは、すべての治療の基本です。
東洋医学(特に針灸、指圧)では基本中の基本です。
筋肉の疲労の蓄積(筋肉と腱は親子関係、筋肉が親)
↓
筋肉での働きの低下(伸び縮みする柔軟性の低下=こり、筋肉の拘縮)
↓
腱自体の疲労に、筋肉の拘縮が加算+外傷(強い、繰り返された)+加齢性変化
↓
発症、そして進行し増悪
筋肉の疲労をとることは、発症を防ぎ、進行を止め、治していくことの基本です。
E以上の処置をしながら、コブ(結節)を大きくせずに、縮む(萎縮)のを待つ。
縮む(萎縮)させることは、生まれ持っている、
免疫などの修復組織がやってくれます。
↓
彼らが一生懸命に働いてくれているのですから、
せめて、邪魔をしてはいけません。
Fすでに、萎縮が不可能なほど、コブが大きく硬化し、生活で不便を感じる時は、手術が検討されます。